慢性疲労症候群の不眠について
最近、「小児慢性疲労症候群について」発表があったが、
慢性疲労症候群の不眠は、日本の研究者達が考えているようなものではない。
インフルエンザなどにかかって、高熱があり、ものすごくしんどいのに、「眠れない」、
「疲れれば疲れるほど、眠れない」という経験は誰しもあると思うが、
慢性疲労症候群の「不眠」はそれと同じタイプであり、感染症・癌・自己免疫疾患の
臨床医なら誰もが経験している「不眠」」で、何ら特別なものではない。
(「全身性の炎症がおさまれば眠れる」タイプの不眠である)
運動療法と同じく、「睡眠の質」は、どの病気であっても大切なものであるが、
全身性炎症が盛んな時に「睡眠の質をよくしろ!」と言われても、患者は困る。
・・・睡眠の質を向上させようと、一所懸命、良い質の眠りが出来るよう、”体”を
ほどよく疲れさせる為に「軽い運動」をしてから休んでも、インフルエンザの
高熱の真っ最中と同じような状態であり、ますます眠れなくなり、翌日・
翌々日からの体調は、”みるも無残に激悪化する”・・・・
(まず、炎症をおさめて欲しい。炎症がおさまったら自然と眠れる。)
今回の発表は「小児慢性疲労症候群(睡眠の質)について」であったが、研究者にどうこう言われるまでもなく、
”子供”は、親や医者・研究者が考えるより遥かに、自力で、必死で、努力・工夫している。
慢性疲労症候群の研究に関しては、(マイコプラズマがしつこく議論された1990年代当時から)、
小児であれ、大人であれ、自己免疫疾患・感染症・癌の分野では既に知り尽くされたものが
多いように見える。未来に繋がる研究も大切だが、「今」この病気にかかって困っている患者の
『治療』に向け、切迫感を持って議論し、総力を挙げて頂きたい。
----「運動療法」についても、中程度より重い、慢性疲労症候群患者の実情は、
「’軽い’呼吸リハビリ」以外に手段がないほど、”非常に”厳しい状況下にある---
慢性疲労症候群は、日本内科学会によって「膠原病類縁疾患(自己免疫疾患)」に分類されている。
もう一度、「Alison Hunter さんの記事」 を読んで考えて頂きたい。
シドニー・モーニング・ヘラルド紙、5月4-5日週末版
ニュースレビュー37:医学ジャーナリスト、ジュリー・ロボサム氏(著)
「Alison は、強制収容所を体験しているようだった--そこで侮辱と残酷な扱いを受け、尋常でない身体的苦痛を味わっていた」
1.自分がアリソンさんの親ならどうするか、どう感じるか。
2.この記事では治療を受けている患者の紹介もあるが、何の治療法に反応しているのか?
3.その治療法は、”日本では”、「どの専門分野」で使われている治療なのか?
最近有力視されている治療法「リツキシマブ」は”日本では”どの疾患に使われる薬なのか?
繰り返す。
1)慢性疲労症候群は、日本内科学会によって「膠原病類縁疾患(自己免疫疾患)」に分類されている。
2)慢性疲労症候群の症状は殆どの自己免疫疾患患者には大変馴染みのものである。
---感染症・癌などとの鑑別は非常に厳しく行われなければならない---
大人も小児も、「慢性疲労症候群研究班」の固定概念や先入観などに一切影響されることなく
「事実そのもの」から新鮮かつ客観的な視点でしっかり見直し、医学界全体でよく考え直して欲しい。
これだけ多岐にわたる死因の「元となる病気」と、真剣に向き合ってほしい。
(「気のせい」「神経」では、こういうことにはならない)
・死亡者リスト(〜2003)
「一億総活躍相」が必要なほど非常事態下の日本において、この病気をいつまでも「見て見ぬふり」は出来ない。
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・上記、「正しい文法」ではない箇所もあるが、他に表現しようがないのでご容赦頂きたい。
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